【賃金テーブル(Salary Scale/Thang bảng lương)】とは?|ベトナム進出後の実務で役立つビジネス用語解説
- k.nuisach

- 5 時間前
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ベトナムにおける「賃金テーブル」は、企業が従業員の給与を決定するために使用する、職務や役職ごとの給与額を定めた一覧表です。
かつては行政機関への登録義務がありましたが、2021年以降は登録義務が撤廃されました。しかし、作成および事業所での保管義務は依然として存在します。
このテーブルは、従業員に対する給与支払いの公平性・透明性を担保し、労働監督機関の調査に対応するための重要な基礎資料となります。実務上は、最低賃金の改定や物価上昇に合わせて定期的な見直しが必要です。
ベトナムにおける意味合いや特徴
日本の賃金テーブル(給与テーブル)が企業の任意で作成される内部資料であるのに対し、ベトナムの賃金テーブルは労働法に基づき作成が義務付けられている点が大きく異なります。その主な特徴は以下の通りです。
作成・保管義務: 2019年労働法およびその施行細則である政令145号により、すべての企業は賃金テーブルを作成し、事業所で見やすい場所に掲示または保管する義務があります [1]。
登録義務の撤廃: 2021年2月1日に施行された政令145号により、従来求められていた労働・傷病兵・社会問題局への登録手続きは不要となりました。これにより、企業側の事務負担は軽減されています。
最低賃金の遵守: 賃金テーブルに記載される最も低い職務の給与額は、政府が定める地域別最低賃金額を上回る必要があります。また、職業訓練を受けた従業員(専門学校卒など)に対しては、最低賃金額の少なくとも7%を上乗せした額を支払わなければなりません。
労働組合との協議: 賃金テーブルを作成または修正する際には、事業所内の労働組合(存在する場合)と協議し、意見聴取を行う必要があります。
物価上昇を見据えた昇給率の設定
賃金テーブルを設計する上で見落とされがちな重要な視点が、物価上昇率との兼ね合いです。
例えば、昇給率を年2%に設定しても、同年の物価上昇率が5%であれば、従業員の実質的な購買力は低下します。これは、従業員のモチベーション低下や離職につながるリスクがあります。
ベトナムでは近年、賃金上昇率と物価上昇率が拮抗する局面が続いています。賃金テーブルの昇給ステップを設定する際は、物価上昇率を上回る水準を目安に設定することが、優秀な人材の定着を図る上で重要です。
専門家が解説!ベトナム労務の落とし穴
賃金テーブルを設計する際、単に法律の要件を満たすだけでなく、現地の経済状況を考慮することが重要です。特に、ベトナムでは物価上昇が続いており、これを無視した昇給率では従業員の生活水準を維持できません。
例えば、賃金上昇率が2%でも、物価上昇率が5%であれば、実質的な賃金は目減りしてしまいます。従業員のモチベーションを維持し、長期的な定着を図るためにも、物価上昇率を上回る昇給率を設定することを意識すべきです。
また、賃金テーブルは、従業員が増えてから慌てて作成するのではなく、会社設立の初期段階から準備しておくことを強くお勧めします。採用時に提示する給与額だけでなく、その後の昇給カーブをあらかじめ設計しておくことで、計画的な人件費管理が可能になります。
ベトナムでは「昇給はあって当たり前」という文化が根付いているため、将来を見据えた給与体系を初期から構築しておくことが、後の労務トラブルを防ぎ、健全な組織運営につながります。
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