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【2025】ベトナム会社設立・工場建設の費用はどのくらい?製造業が進出前に知っておきたい費用計算のコツ・注意点も解説

執筆者の写真: k.nuisachk.nuisach

更新日:15 分前


こんにちは、ベトニャットカンパニーの山本です。Viet Nhat Companyでは、ベトナム進出企業様の黒字化を目指して 「お金の管理」と「経理/人事の仕組みづくり」に関する実務支援をしています。


ベトナム進出を検討する企業にとって、会社設立時の費用計算は重要なステップです。しかし、進出を具体的に決める前の段階では、どれくらいのコストがかかるのかが見えづらいことが多いと思います。


本記事では、ベトナム進出検討段階の企業様に向けて、ベトナムでの会社設立にかかる費用計算の考え方やポイントや、見落としがちな項目についても解説します。進出の可能性がまだ低くても、正確な情報をもとにした計画を立てることで、将来的な成功を確実にすることができます。



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【目次】





ベトナムでの会社設立・進出時の費用計算のコツ


ベトナムで会社を設立する際、進出初期の計画がその後のビジネスの成否を左右します。特に、工場やオフィスの設立に伴う費用計算では、将来の成長を見据えた視点が重要です。ここでは、将来の売上や生産規模を想定しながら、どのように費用計算を進めるべきかについて解説します。


工場がフル稼働した時を想像してみる

まず、ベトナムに工場を建設する場合、その工場の最大売上をイメージすることが重要です。例えば、工場の大きさ、機械や設備、従業員数を最大にしたときの売上を計算し、それを目標として設定しましょう。


理由はシンプルです。工場のスペースが小さすぎると、どれだけ努力しても目標とする売上に到達することはできません。また、必要な機械や設備が揃っていなければ生産自体ができないため、十分な売上が立てられないことがあります。さらに、従業員の数が足りなければ、生産能力が追いつかない可能性もあります。そのため、最大売上を達成するための条件を年単位で計画していくことが、成功の鍵となります。


さらに、以下の質問を自社に問いかけながら、進出計画を立ててみてください。


  • ベトナムで最大の売上を達成する時期はいつか?

  • 最大売上を見込んでいる年間生産量はどれくらいか?

  • その生産量に対応するための工場の大きさは?

  • 必要な部署や人材はどのように構成されるべきか?

  • その人材を育てるために、1年目、2年目に取り組むべきことは何か?


これらの質問に答えることができれば、具体的な費用計算やTo Doリストの作成が容易になります。まずは、3年以内に達成したい売上をイメージし、それに向けた計画を立てることをおすすめします。5年後や10年後の経済状況は予測が難しいため、短期的な視点で進出を検討することが重要です。


ベトナム会社設立・進出にかかる費用の説明


ベトナムに会社を設立する際には、様々な費用が発生します。ここでは、進出の段階ごとにかかる主な費用について解説します。


ベトナム進出時に抑えておきたい4つの費用

ベトナムに進出する際の費用は、大きく以下の4つに分類できます。

  1. 調査段階での費用

  2. 設立時の事務手続き費用

  3. 工場立ち上げのための費用

  4. 操業開始後の費用

それぞれの費用について、もう少し具体的に見ていきましょう。


①調査段階での費用

進出の第一歩として、現地視察や市場調査が必要です。これには渡航費、ホテル代、現地での調査費用などが含まれます。また、視察のためのコンサルタントや通訳の費用もかかることがあります。これらの費用は、進出を決定する前の段階で発生するものなので、計画初期の段階で予算に含めておく必要があります。

  • 現地視察のための渡航費

  • ホテル代

  • 調査会社利用時の調査費用 等


②設立時の事務手続き費用

会社を設立するためには、法的手続きが必要です。ベトナムでは、企業登録証(ERC)や投資登録証(IRC)の取得が求められ、これに関連する費用や、エージェントを利用する場合の代行費用が発生します。事務手続きは法律や規制に準拠して行う必要があるため、専門家の助けを借りることをお勧めします。

  • 登記のための費用|企業登録証(ERC)・投資登録証(IRC)

  • エージェントの代行費用


③工場立ち上げのための費用

工場を立ち上げる際には、以下のような費用が発生します。


  • 工場建設費:自社工場を建設する場合、土地使用権のリース代や建設費用が必要です。レンタル工場の場合は内装工事費や賃料が発生します。


  • 機械・設備費用:生産に必要な機械や設備の購入費用、工場内の備品(ロッカー、作業服、靴など)も計算に入れる必要があります。


  • 事務所設立費用:工場内に設置する事務所には、机、椅子、パソコンなどの設備が必要です。エアコンや冷蔵庫、浄水器も抑えておきましょう。加えて、会計ソフトや人事ソフトなどのソフトウェア費用も考慮しましょう。

    • 机、椅子 /事務用機器(パソコン、複合機、シュレッダー、サーバー)

    • 書棚 / 事務用品(ファイル、コピー用紙、文房具)

    • ソフト関連(会計ソフト、人事ソフト、原価管理ソフト、通関ソフト)


共有スペースとして、以下の費用も発生します。

  • 会議室 (机、テーブル、Web会議用のPCモニター/カメラ、Wifi) 

  • 食堂(机、椅子)/  休憩所 (机、椅子)


④操業開始後の費用(主に管理側、工場側を除く)

工場が稼働し始めると、運転資金が必要になります。具体的には、従業員の給与、社会保険、賞与、水道光熱費、ゴミ処理費などが含まれます。これらの費用も事前に計画し、資金繰りを整えることが重要です。


  • 給与・社会保険・賞与

  • 水道光熱費

  • ゴミ処理費、産廃処理費 等

上記費用をまとめた、具体例をご紹介します。


具体的な例で示すとこのような形です。


従業員数:9名 (従業員構成:日本人管理者1名、オフィス (2名)、工場 (6名))

日本人管理者の住まい:ホーチミン -管理者のアパートから工場までの距離:片道 43Km (約1時間)

拠点:ホーチミン郊外のレンタル工場1つ

レンタル面積:1,000 ㎡ / レンタル賃料:120,000 VND /1㎡ / 支払い条件:3ヶ月に1回



単位:日本円


項目

明細

年間合計

1

工場関連

工場賃料、フォークリフト賃料

 9,820,000

2

給与関連

給与、社会保険、労働組合費、賞与、その他

 11,893,000

3

車両費用

タクシー、Grab

 312,000

4

オフィス費用

複合機リース料、文房具、オフィス消耗品、電話、インターネット、郵便、HP/E-mail関連、管理ソフト関連

 1,491,000

5

工場管理費

水道光熱費、ゴミ処理、セキュリティ費

 952,000

6

日本人管理者関連の費用

アパート賃料、レンタカー代、水道光熱費、WP/TRC費用、一時帰国航空券

 4,269,000

7

外部サポート

監査費用、コンサル費用、会計サポート

 2,335,000

8

銀行手数料

手数料、口座管理料

 576,000

9

税金

事業登録税、付加価値税-VAT,個人所得税-PIT、法人税-CIT、外国契約者税-FCT

お客様の状況による

10

借入金の返済

短期借入、長期借入

お客様の状況による

11

その他

火災保険、健康診断、展示会準備、忘年会、社員旅行等

お客様の状況による


合計


 31,648,000


見落としがちな費用に注意



先ほどご説明した4つの費用に加え、ベトナム進出に際して、見落としがちな費用項目がいくつかあります。事前にこれらの費用を把握しておくことで、予期せぬ出費を避けることができます。


はじめから必要なものとサービス

工場設立やオフィス運営に必要な会計ソフト、人事ソフト、税関ソフト、ホームページの費用など、初期段階で導入しておくべきツールは多岐にわたります。特にベトナムでは管理体制を整えるために、場合によっては本社以上にしっかりとした管理ツールが必要となることがあります。


また、自社工場を運営する場合、24時間の警備費用も考慮に入れる必要があります。日本では馴染みが薄い項目かもしれませんが、現地では欠かせない費用です。


駐在員に関わる費用

駐在員の費用も見落としがちな項目の一つです。労働許可証や一時居住許可証の取得・更新費用に加え、健康保険料、アパート代(光熱費やインターネット料金も含む)、工場出退勤時のレンタカー代、一時帰国の際の航空券代などが発生します。さらに、全世界所得にかかる所得税も大きな負担となることがあります。


昇給と賞与

ベトナムの最低賃金は日本よりも低いですが、外資系企業は最低賃金だけを支払うわけではありません。競争力を保ち、従業員を定着させるためには、手当や賞与を上乗せする必要があります。また、最低賃金もほぼ毎年4〜5%のペースで上昇しています。これらの人件費の増加も考慮しておきましょう。




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ベトナム進出時の設立費用計算の第一歩は、必要なモノ・サービスの洗い出しから


ベトナムへの進出を考える際、費用計算はプロジェクトの根幹を支える重要な要素です。プロジェクトが進むにつれて、累積する投資は後戻りできないものになっていきます。そのため、計画段階から必要なモノやサービスを洗い出し、しっかりと整理しておくことが成功の鍵となります。


特に、ベトナムでの売上がある程度まで上がってから投資を行おうとする場合、会社の基盤が不十分なままスタートしてしまうリスクがあります。例えば、重要なソフトウェアや人事管理システムを後から導入しようとしても、運用に乗せるまでに時間がかかり、結果として活用できないこともあります。


また、「今このタイミングで!」と焦って多くの機材を送り込んでも、生産計画が確定していなければ、使われないまま無駄になることもあります。慎重に計画を立て、経理担当者などチーム全体で進めることで、より精度の高い費用計算ができるようになります。


ベトナム会社設立を実現し、進出を成功させるためには、しっかりとした計画と現実的な費用計算が欠かせません。しっかりと準備を行い、次のステップへと進みましょう。


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